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正義(正義とか決断についてアレコレと考えてみた。)

2022.5.30

【正義 (正義とか決断についてアレコレと考えてみた)】

                 

ごきげんいかがでしょうか?

今日はタロットネタです。

この記事は音声で聴くことができます。

 

タロットカードは全部で78枚あります。

 

大アルカナと呼ばれるカードが22

小アルカナと呼ばれるカードが56

 

そして小アルカナには16枚の人物札と40枚の数札があり

それぞれのカードにさまざまなメッセージが秘められています。

 

今日は

大アルカナ22の中の”11正義”のカード

テーマに進めていきます。

正義のカードには”剣”と”天秤”を構えた”女性”が描かれています。

 

ギリシャ神話の正義の女神アストライアーだと言われています。

 

アストライアーは”おとめ座”

手にした天秤は”てんびん座”

剣は”ミカエルの断罪の剣”
を象徴するそうです。

 

ローマ神話の”ユースティティア”と同一視されるようです。

 

神話では人間の段階的な堕落を

黄金時代→白銀時代→銅時代→鉄時代

というカタチで説明してあります。

 

黄金時代は

地上が農耕の神様に統治されていました。

この頃は気候が温暖で耕作しなくても常に自然の恵みがもたらされていました。

人類はこれに満足していたので。文明も法律も必要なく平和に暮らしていました。

 

白銀時代では

ユーピル(ゼウス)が農耕の神様から政権を奪います。

そのことで四季が生まれ

食料調達のために耕作をしないとならなくなりました。

そしてキビシイ寒さから逃れるために住居を持つようになりました。

 

銅時代では

ついに人類は武器を手にして争うようになりました。

 

鉄時代では

あらゆる悪行がはびこってしまいます。

鉄や金などの地下資源を手にするようになった人類は文明や経済を発展させます。

次第に所得欲に駆り立てられ土地の私有や海外遠征をはじめました。

 

こうした人間の堕落に伴って

神々は人間を見限って次々と地上を去っていきます。

 

アストライアーは神々の中で

最後まで地上に残って人々に

正義を訴え続けましたが、

ついに欲望のままに行われる殺戮によって血に染まった地上を去っていきます。

 

人間の正義を信じていたアストライアーは

去っていくときに

道徳と悪徳をはかる天秤を残していったそうです。

 

堕落に傾いた天秤が道徳のほうに傾くことを信じて…。

 

そして彼女は天に輝く星になります。

これが「星乙女」と言われるおとめ座です。

 

善悪をはかる天秤がてんびん座です。

 

エジプトでは正義の神マァト、

キリスト教では天使ミカエルが

死者の善行と悪口を天秤で量ると言われています。

 

天秤が正義の象徴というのはここからも来ているのでしょうね。

 

ちなみに

裁判所にある目隠しをしている女神像はこのアストライアーです。

弁護士バッチが天秤なのも納得ですね。

法と正義、公平と平等を示しているそうです。

 

そもそも正義とはなんなのでしょうね。

 

倫理的な考えでは

正義とは

1+12

といった唯一絶対なモノではなく

公正(フェア)なことだそうです。

 

私は鑑定を行う時に

正義のカードを正義という視点で考えると少々混乱してしまいます。

 

なので

私はこのカードを正義から連想を広げて

決断を意味するカードと解釈することが多いです。

 

立場や視点を変えると

それぞれに正当性があり

単純に白か黒か善か悪か?

と分けられることってありませんよね。

 

しかし

空腹と水分不足で餓死寸前のロバが

人参か水かを選ぶことが出来ず餓死してしまった

ブリダンのロバという話がありますが

 

このロバのようにならないために

白か黒かをハッキリ

決めなければ前へ進めないことがあります。

 

決断とは決めて断ずること。

つまり捨てること。

 

選ばなかったほうの選択肢を捨てることです。

 

選ばれなかった側の正当性を捨てることになりますので

大きな責任が伴います。

 

だから、

とことん分析して

不明点を無くしてから決めるカタチでないと

公正であるといった責任を果たすことにはなりません。

 

そして責任を果たすことでも

ある意味では公正さを保っているということになるでしょう。

 

やっぱり

ややこしいですね。

 

そして選んだからには

選ばなかった選択肢は捨て去り

振り返ることなく前に進むしかないのです。

 

あれこれ迷ってばかりで

いつまでも決断のできない人は

責任を負う覚悟が弱いのと

選択肢を比較検討していくということに対して不誠実なのでしょう。

 

これは選べないのではなくて

ブリダンのロバのように

思考と責任を放棄している状態です。

 

なにも捨てることが出来ないから

なにも選ぶことが出来ないのです。

つまり前進することができない。

 

そう考えると

人間社会の正義とは絶対的なものではなく

あくまで公平と平等を突き詰めたうえでの決断に

責任と覚悟をもって進む姿勢としてとらえるしかないのかもしれません。

 

どちらにせよ

 

生きるということは決断の連続です。

道徳的に正しくあろうとしながら

自身の決断に責任を負って生きていく

というのが社会的に公平であり

人生においての正義というものなのかもしれません。

 

いろいろと考えさせられますね。

 

さて今日はタロット大アルカナの正義のカードについて

あれこれとお話しましたが

いかがだったでしょうか?

 

お話した内容があなたのお役に立てば嬉しいです。

それではまた