お香っていいですよね。香十徳
【お香っていいですよね。香十徳】
私はお坊さんでもあるので
仕事でお参りをします。
お参りと言えば
お供えとしてお線香を焚きますよね。
ご先祖様はお香の煙を召し上がるとも言われています。
このお香には”香十徳”といって
10個のご利益があることをご存知でしょうか?
香十徳とは
北宋の詩人 黄庭堅が記した40文字の漢詩で
お香の効能について説かれています。
日本では
とんち話の一休さん
一休宗純がこの香十徳を広めたとされています。
- 感格鬼神・・・感は鬼神に格(いた)り
- 清淨心身・・・心身を清浄にし
- 能除汚穢・・・能(よ)く汚穢(おわい)を除き
- 能覺睡眠・・・能(よ)く睡眠を覚し
- 静中成友・・・静中に友と成り
- 塵裏偸閑・・・塵裏(じんり)に閑(ひま)を偸(ぬす)む
- 多而不厭・・・多くして厭(いと)わず
- 寡而為足・・・寡(すくな)くして足れりとす
- 久蔵不朽・・・久しく蔵(たくわ)えて朽ちず
- 常用無障・・・常に用いて障り無し
簡単に説明するとこのような感じです。
- 感覚を研ぎ澄まし
- 心身を清らかにし
- よく穢れを取り除き
- よく眠りを覚まし
- 静けさの中に安らぎをもたらし
- 忙しい時にも心を和ませる
- 多くても邪魔にならず
- 少なくても十分に足りる
- 年月を経ても朽ちず
- 常に用いても障りはない
お香の効能って凄いですよね…。
ちなみにお線香にもグレードがありまして
普段使いは 白檀香(びゃくだんこう)
ちょっと高級なものは 沈香(じんこう)
最高級なものは 伽羅香(きゃらこう)
となってます。
密教の秘伝では
お香の種類を
願い事の系統(息災、増益、調伏)や
月の状態(新月→満月、満月→新月)
で使い分けたりします。
幸せの字を”こう”と読むことから
お香を送る行為を
幸せを送ることとかけていたりします。
なので私、最近ちょっと頑張って
高級なお香を使うようになりました。
護摩行や法事の時は
こういった香りも味わっていただけたらと思います。
さて今日はお香についてでしたが
いかがだったでしょうか?
お話した内容があなたのお役に立てば嬉しいです。
それではまた。