2020年3月メルマガ 冷暖自知とは言うけれど
2021.5.1
【冷暖自知(れいだんじち)とは言うけれど。】 禅語に、 冷暖自知(れいだんじち) というものがあります。 これは、 ”暖かい”も”冷たい”も体験してみてはじめてわかる。 という言葉です。 体験と言えば、 最近は凄いですよね。 様々なことを体験させられています。 地震、台風、大雨、疫病が訪れた世の中を生きていくこと。 まさに体験してみないとわからないことばかりです。 (あまり体験したくはないことですけどね。) 飢餓状態や戦争、テロを経験しないだけまだマシだといえますが…。 そうはいっても、 さすがに渦中にいると、 私とはいえ大きくココロを乱されてしまいます。 しかし、こういった経験は、 考える機会も与えてくれます。 冷静に考えるとこういった状況って、 別に今に始まったことではないんですよね。 大昔からあって、 なんなら繰り返されてきました。 私たちのご先祖が体験してきたことでもあるんですね。 様々な天災と呼ばれるものから生き残って、 自然との折り合いをつけて今の世の中をつくってきました。 だから今、私が生きているのですよね。 いや~、 ほんと人ってたくましいですね。 それに昔と今では違うこともあります。 昔はとにかく何をするにしても情報がありませんでした。 だけど今は世界の情報や世の中の動き、 困ったことへの対処法など容易に知ることが出来ます。 モノゴトの流れが見えたり、 仮にモノが不足しても代替品などで対処法がわかるだけでも、 いくぶんか不安にならずに済みますよね。 今回のコロナ騒動も何だかんだで、 乗り越えていけるのでしょう。 だってこれまでも、 乗り越えてこれたからですねぇ。 なんて思う事ができました。 それに私もあなたも知っています。 人が”本気を出した”時の凄さってものを。 きっと今の状況は、 数年後は笑い話になっている気がしてなりません。 体験は人を大きく強くします。 私もこの経験を乗り越えて、 戦争を経験したじいさんばあさんが見せてくれたような逞しさと、 一回り大きな背中を次世代に見せていきたいな~。 なんて思いました。 さすがに天災はあれですが、 あらためて大切なことに気付かせてくれる機会になっています。 一緒に乗り越えていきましょう。 世界に再び日常が戻ってきますように。 私は坊さんらしく、 モノゴトの暗い面だけではなく、明るい面も見つめながら日々を過ごし、 神仏に疫病終息、経済回復、病気退散、みなさんの身体健康をお祈りしたいと思います。