2020年3月メルマガ 冷暖自知とは言うけれど

【冷暖自知(れいだんじち)とは言うけれど。】


禅語に、
冷暖自知(れいだんじち)
というものがあります。



これは、
”暖かい”も”冷たい”も体験してみてはじめてわかる。
という言葉です。



体験と言えば、
最近は凄いですよね。
様々なことを体験させられています。



地震、台風、大雨、疫病が訪れた世の中を生きていくこと。



まさに体験してみないとわからないことばかりです。
(あまり体験したくはないことですけどね。)



飢餓状態や戦争、テロを経験しないだけまだマシだといえますが…。



そうはいっても、
さすがに渦中にいると、
私とはいえ大きくココロを乱されてしまいます。



しかし、こういった経験は、
考える機会も与えてくれます。



冷静に考えるとこういった状況って、
別に今に始まったことではないんですよね。



大昔からあって、
なんなら繰り返されてきました。



私たちのご先祖が体験してきたことでもあるんですね。



様々な天災と呼ばれるものから生き残って、
自然との折り合いをつけて今の世の中をつくってきました。



だから今、私が生きているのですよね。



いや~、
ほんと人ってたくましいですね。



それに昔と今では違うこともあります。



昔はとにかく何をするにしても情報がありませんでした。



だけど今は世界の情報や世の中の動き、
困ったことへの対処法など容易に知ることが出来ます。



モノゴトの流れが見えたり、
仮にモノが不足しても代替品などで対処法がわかるだけでも、
いくぶんか不安にならずに済みますよね。



今回のコロナ騒動も何だかんだで、
乗り越えていけるのでしょう。



だってこれまでも、
乗り越えてこれたからですねぇ。



なんて思う事ができました。



それに私もあなたも知っています。
人が”本気を出した”時の凄さってものを。



きっと今の状況は、
数年後は笑い話になっている気がしてなりません。


体験は人を大きく強くします。


私もこの経験を乗り越えて、
戦争を経験したじいさんばあさんが見せてくれたような逞しさと、
一回り大きな背中を次世代に見せていきたいな~。



なんて思いました。



さすがに天災はあれですが、
あらためて大切なことに気付かせてくれる機会になっています。



一緒に乗り越えていきましょう。



世界に再び日常が戻ってきますように。



私は坊さんらしく、
モノゴトの暗い面だけではなく、明るい面も見つめながら日々を過ごし、
神仏に疫病終息、経済回復、病気退散、みなさんの身体健康をお祈りしたいと思います。